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2018年12月28日

広河隆一氏による性暴力を告発した女性たちに心を寄せ
共に#MeToo運動を広げていくための声明


性暴力禁止法をつくろうネットワーク
共同代表 戒能民江、周藤由美子

「性暴力禁止法をつくろうネットワーク」は、被害者、支援者、弁護士、研究者など様々な立場から性暴力に関する包括的な法整備を求めて活動している全国組織です。
2017年から世界的に爆発的な盛り上がりを見せた#Metoo運動は、これまで声をあげることが難しかった性暴力被害当事者を確実に勇気づけてきました。そして、2018年も終わろうとする今、週刊文春2019年1月3、10日号に『世界的人権派ジャーナリストの性暴力を告発する 7人の女性が#MeToo』という広河隆一氏についての記事が掲載されました。広河氏は文春の取材に対しては「(女性たちは)僕に魅力を感じたり憧れたりしていた」と自らの加害性を否定しましたが、12月26日付で、株式会社デイズジャパンの代表取締役及び取締役理事とNPO法人沖縄・球美の里名誉理事長の解任について発表しています。私たちは、告発した女性たちを支持し、共に#Metoo運動を広げていくことを以下のように声明します。



1 私たちは、性暴力の事実を告発した女性たちを強く支持します。

加害者の権力を背景に被害者が拒否できない状況で行われる性暴力、セクシュアルハラスメントは、被害者に罪悪感や無力感を与え続け、被害による後遺症は深刻で長期にわたります。多くの被害者が孤立し、自分を責め、声を上げることが困難な状況にあります。そのような状況で、今回の告発を行った女性たちを私たちは強く支持します。そして、このような被害者に対して、被害を信じなかったり、被害者にも責任がある等の二次被害が行われることがないように、彼女たちを擁護する立場に立ちたいと思います。

2 広河隆一氏は自らの権力性や女性に対する人権意識の欠如、性暴力についての認識不足についてしっかりと向き合い、更に真摯な謝罪を行うべきです。

広河氏が役職の解任を報告するコメントにおいて、「(女性たちの)気持ちに気がつくことができず、傷つけたという認識に欠けていました」と述べています。しかし、この言葉はあまりにも表面的で浅薄なものではないでしょうか。広河氏が気がつく必要があったのは、自らが持っていた圧倒的なパワーとそれを濫用していたこと、そして自らに対する女性たちの尊敬や評価は恋愛感情や性的な関係を求めるものとは違うこと、人権派として社会的にも評価されている人間から性暴力という卑劣な人権侵害を受けるという裏切りによる混乱や衝撃の度合い、フォトジャーナリストを目指していた被害者の可能性を根こそぎ奪うようなことをしたことについてきちんと認識し、真摯に謝罪すべきです。

3 セクシュアルハラスメントを禁止し、被害者が安心して告発でき、被害からの回復を支援するための法制度整備が必要です。

彼女たちの今回の告発まで10年以上かかったことは、それだけ性暴力、セクシュアルハラスメントについて声を上げることが難しく、また被害者の告発を受け止める社会の体制が十分に整っていないことがあると考えます。今回も加害者が組織のトップであり、圧倒的な権力を握っている存在であったため、被害者は被害に耐え続けるか、それができなければ辞めざるを得ないという現実がありました。セクシュアルハラスメントは許されないことであるという明確な法規制とともに被害者が安心して告発できる第三者機関が必要です。また、被害者は被害によって人生設計を大きく変えざるを得ず、心身に様々な不調を抱えながら、自力で生活を再建することを余儀なくされます。被害者が回復できるように社会が支援する制度を整えることが求められています。

今回、声を上げた被害女性は、多くの被害当事者に「自分は1人ではない」「声を上げることで何かを変えることができる」という大きなメッセージを与えてくれました。#Metoo運動は、これからも確実に広がり、日本の社会を変えていくことを確信します。

以上
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伊藤詩織さんのインタビュー番組がBBCで放映されました。
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-44638987

やはり日本の性暴力をめぐる法的・社会的状況はおかしいです。
法律を作ったり、変える必要があります。

日本ではワンストップセンターの根拠法はいまだ作られていません。
放送でも指摘されていたワンストップセンターの数の少なさを変えるには
きちんとした法律が必要だということではないでしょうか。

この6月11日に立憲民主、国民民主、無所属の会、共産、維新、自由、社民の6野党1会派が、
「性暴力被害者支援法案」を衆院に提出しました。
https://cdp-japan.jp/news/20180613_0593

こういった法律があれば、もっと性暴力被害者支援が具体的に進むのではないでしょうか。

私たちは7月14日にこういった性暴力被害者を孤立させないための法整備について話し合うイベントを計画しています。
是非ご参加ください。
http://svkinshiho.blog.fc2.com/blog-category-4.html




【2018/07/03 01:10】 | 声明・提言
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皆さま

2017年9月29日に「被害当事者を孤立させない」院内集会が開催され
200名以上の参加がありました。

当日は検察審査会で準強姦について不起訴相当という信じられない判断が下された詩織さんや
代理人弁護士、警察でのすさまじい二次被害を告発された被害当事者、
東京や大阪の性暴力救援センターで相談に携わっている支援者、
刑法性犯罪改正にもご尽力された角田由紀子弁護士などが発言されました。
(詩織さんの発言の後の拍手はしばらく鳴りやみませんでした)。

この日に、集会実行委員会として警察に緊急の要望書を提出することが提案されました。

これは被害者や性暴力救援センター、ワンストップ支援センターなど相談にあたっている支援者にとって本当に切実な問題なのです。

是非、この問題に広く関心を持っていただくためにも、情報を拡散してください。

以下が要望書です。

******

警察庁長官 坂口 正芳 様
 
    「性暴力被害当事者を孤立させない」院内集会実行委員会

 薬物を使った性暴力への適切な対応を求める緊急要望書
                              


日頃より男女平等推進にかかわる諸問題について御尽力をいただき、
心より感謝申し上げます。
私たちは女性や子どもたちへの暴力を根絶する法制度整備を
当事者の声を反映させて進めることを求めて、
実行委員会を立ち上げ院内集会を重ねてまいりました。

6月の国会では110年ぶりの刑法性犯罪の大幅な改正が成立しました。
しかし、「暴行・脅迫」要件が残されたままであるなど、
3年後の改正に向けて更なる検討が必要です。
さらに附帯決議にあるように、性犯罪に係る刑事事件の捜査及び
公判の過程において、二次被害を防止し、適切に証拠を保全することは、
すぐにでも実現されなければなりません。

全国の性暴力救援センター、ワンストップ支援センターなどには、
「飲食物に薬物を入れられ意識を失い、
気がついた時には加害者からレイプされていた」という
薬物を使った性暴力(レイプドラッグの使用)を疑われる相談事例が
多数寄せられています。

その中には、被害直後に警察や病院に行き、
薬物の検査を申し入れたにも関わらず、拒否されたという例もあります。
また、情報提供が不十分であったために、
薬物の検査を早期に行うことができず、
薬物の検出ができなかった事例も少なくありません。

「薬剤性の健忘」(一過性前向健忘)と言われる状態が知られていない
ため、防犯ビデオの映像では自分の足で歩いてホテルに入っているが、
その時の記憶が全くない事例が、合意の上の性行為であったと判断され、
事件化されないことも大きな問題です。

そこで、薬物を使った性暴力事件について、悪質な加害者を適正に処罰し、
被害者を救済するため、性犯罪の初動捜査におけるルール作り及びその周知について、次のように要望いたします。

                  記

1 加害者と一緒に飲食した後に意識を失い、気がついたらレイプされていたという被害の訴えがあった場合には、
薬物の混入を確認するため、被害者の同意を得た上で、速やかに医療機関において採血、尿の採取を行った上で、
薬物の有無の検査を行うこと。
その際には、地域の性暴力救援センター・ワンストップ支援センターと連絡を取り合うことが望ましい。

2 被害者が意識があるように行動していても被害時の記憶が欠落している「薬剤性の健忘」(一過性前向健忘)について、
性犯罪捜査に携わるすべての捜査関係者に周知すること

3 上記の訴えを行う被害者に対して二次被害を加えないように配慮した対応をすること

                                         以上

【参考】
「医薬品の不法使用―Drug Facilitated sexual Assault(DFSA)に使用されるデートレイプドラッグ(date rape drug)についてー 清水恵子(旭川医科大学法医学講座)など 犯罪学雑誌 第82巻 第2号(2016)より

この薬物の作用(薬理作用および副作用)の理解は、犯罪立証および公判維持において、極めて重要である。すなわち、公判時に被疑者弁護側から「合意の上である」と主張される被害者の被害時の状況は、薬物影響下におけるこれら薬剤のもつ作用(薬理作用及び副作用)によって、説明することができるのである。眠くなるのは、催眠作用であり、危険に対する反応(危機回避行動)が普段よりも鈍くなるのは、抗不安作用によるものであり、普段と異なり体に力が入らず動きが鈍くなるのは、筋弛緩作用によるものである。薬が作用した後に出来事の記憶がないのは、前向健忘によるものである。
 4.薬剤性の健忘
司法側が最も理解し難い点は、被害者に事件時の記憶がないかあいまいであることである。前向健忘とは、服用後、体内に吸収されて薬理作用が発現してから一定期間の出来事の記憶がない(思い出せない)というものである。薬理作用が発現するまでの記憶は通常通りである。服用後しばらく(数時間)たつと、記憶能力は元に戻り、永続的記憶障害である認知症とは異なる。飲酒による泥酔で記憶がないという状態は、前向健忘である。飲酒による泥酔状態は、第三者から気づかれやすい。しかし、睡眠導入剤等による影響下で服用者に前向健忘が生じている状態では、第三者から気づかれないこともある。
(中略)
1)海外における神経科学者3名の前向健忘体験
(中略)
 健忘期間中の3名の行動は、以下のとおりである。症例1:同じ学会出席予定の妻と同僚達(神経科学者)と共に、入国税関手続き、市内観光、食事と会話(研究打ち合わせを含む)等のあと、ホテルで宿泊したが、本人にはその間の記憶が全くない。一方、同行者たちの目には、普段と変わった様子はなく、異常には全く気がつかなかった。症例2:入国税関手続き、飛行機乗り換え、ホテルへのチェックイン、現地研究者との研究打ち合わせと食事をしているが、後から思い出そうとしても本人に全く記憶がない。研究打ち合わせをしていた現地研究者は、異常に全く気がつかなかった。症例3:到着した飛行場で、本国から旅行カバンが到着しなかったため、入国税関手続きや両替を済ませてから、航空会社の遺失物取扱い係へ行ったところ、すでに本人の筆跡で遺失物届出書類が提出されていた。しかし、本人には、遺失物届け出を行った記憶がない。その後、列車で最終目的地に向かった。後に、空港到着後の自分の行動を思い出そうとしたが、思い出すことができなかった。空港での両替は、正確になされていたという。



皆さま

2017年6月7日に以下の要望書を提出しました。
当事者の声を聞かず十分な審議をしないまま採決するのは納得できません!

******

2017年6月7日

衆議院法務委員会委員長 鈴木淳司 様
参議院法務委員会委員長 秋野公造 様

当事者の声を反映した刑法性犯罪の改正を求めます

性暴力禁止法をつくろうネットワーク

皆様の女性に対する暴力根絶及び被害者支援に対するご尽力に深く感謝申し上げます。
「性暴力禁止法をつくろうネットワーク」は、被害者、支援者、弁護士、研究者など様々な立場から性暴力に関する包括的な法整備を求めて10年以上活動してきた全国組織です。
この6月7日にも刑法性犯罪の改正案を採決するとの報道に接し、大変驚愕しております。
今回の改正案では、未成年や18歳未満の、近親者から被害にあっても逃げられない被害者が救済され、これまで声を上げられなかった男性・セクシュアルマイノリティの被害が正当に取り扱われるようになります。何としても早期改正が望まれています。

しかし、一方で、今回の改正案には、暴行脅迫要件、配偶者間の強姦についての明文化、性交同意年齢の引き上げ、公訴時効の撤廃もしくは停止、地位・関係性を利用した性行為の処罰規定の対象の拡大など重要でありながら盛り込まれなかった事項がたくさんあります。

やっとのことで警察に訴えても被害者として認められず、さらに二次被害によって、苦痛に満ちた生活を送ることを余儀なくされる性犯罪・性暴力被害者が少しずつ声を上げ始めています。改正の審議にあたっては、このような被害当事者の声に国会議員が直接耳を傾け、被害実態に即した改正を実現する必要があります。

110年も顧みられてこなかった刑法抜本改正について、形ばかりの審議で終わらせてしまうのは全く納得できません。

今次改正案は「魂の殺人」と言われる性犯罪・性暴力被害者を一刻も早く救済し、悪質な加害者を野放しにしないためには、まだ不十分な点が多くあります。
当事者の声を反映した改正の実現こそが望まれています。
 実行ある性暴力被害の実態に即した改正を実現するために、当事者の声を直接聞き、十分に審議を重ねることを強く要望します。


【2017/06/07 10:02】 | 声明・提言
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2017年5月29日に以下の緊急声明を発表しました。


刑法性犯罪の早期改正実現に向けた緊急声明

与党の合意により組織犯罪処罰法改正案の審議が刑法性犯罪の改正案の審議より先行されたことにより、
今国会期間中での刑法性犯罪の改正実現が危ぶまれる事態となりました。

私たちは、性犯罪・性暴力被害者の人権が軽視されたともいえるこの事態に対して、深い憤りを感じています。

今回の改正案では、親告罪の撤廃と監護者わいせつ罪、監護者性交等罪の新設により、
未成年や18歳未満の、近親者から被害にあっても逃げられない被害者が救済されます。

また、被害者や加害者の性差をなくし、肛門性交や口腔性交を膣性交と同等に扱う強制性交等罪にすることで、
これまで声を上げられなかった男性・セクシュアルマイノリティの被害が正当に取り扱われるようになります。

刑法性犯罪改正が遅れることで、このような被害者が放置されたままにされることは決して許されません。

一方で、今回の改正案には、

・強姦罪の暴行・脅迫要件の緩和
・配偶者間の強姦についての明文化、性交同意年齢の引き上げ
・公訴時効の撤廃もしくは停止
・地位・関係性を利用した性行為の処罰規定の対象の拡大 など

重要でありながら盛り込まれなかった事項がたくさんあります。

中でも暴行・脅迫要件は、これによって、
やっとのことで警察に訴えても被害者として認められず、さらに二次被害によって、
苦痛に満ちた生活を送ることを余儀なくされる性犯罪・性暴力被害者を増やす大きな要因となっており、
何としても見直す必要があります。

私たちは「魂の殺人」と言われる性犯罪・性暴力被害者を一刻も早く救済し、
悪質な加害者を野放しにしないために、今国会における刑法性犯罪の改正実現に向けて、
審議を開始すること、また、審議にあたっては、当事者の声に耳を傾け、
改正案に盛り込まれなかった論点も含めて十分に議論することを強く求めます。

性暴力禁止法をつくろうネットワーク


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